2010年8月アーカイブ

カクトラノオ(角虎の尾)

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角虎の尾2010-1.JPG

角虎の尾2.jpg

チャペルの禊萩の間から、
角虎の尾が咲いていました。

一般的に虎の尾として花屋さんで売っているのは、オカトラノオ(丘虎の尾)。
その鮮やかな青が、大好きな花の一つです。
花の分類的には、サクラソウ科とシソ科というくらい違う、
まったく違う、ただ似ているだけのこの角虎の尾はかなり上品なうすいピンクと、
その名の通り、カクカクした花の姿が特徴的な夏の花。

この花は昨夏、初めて目にして、先輩に名前を聞き知りました。

丘虎の尾のように、
投げ入れで生けたら映えるような
そんな線のしなやかさは、花にも茎にもありませんが、
私はこの角虎の尾、なんだか頑固で誠実な感じがして
愛おしく思えるのです。

昨年は画像は撮ったものの、
そのころから花日記を書く余裕がなくなり、
載せるまでにはいたりませんでした。
ことしは一年越しの思いと共にご紹介です。

今年はこの一年間、地下茎でずいぶんと成長したようで、
昨年の画像よりも多くの花が広範囲に咲いています。
一年が経つのってあっという間。
大人になると色んな事が起こるから、
一年のスピードがどんどん速くなっていく気がします。

新入社員の方々が入社すると、毎年、伝える言葉があります。
「何か行動をして起こした失敗はいい、次に繋がるから。
何も行動をしなかったら、失敗することもなく、学ぶこともない。
どんどん、前向きな失敗を重ねていきなさい。」と。

私たちが地上でドタバタやっている間に、
しっかりと地下茎を伸ばしていった角虎の尾のように
私たちの失敗も経験も、根となって這ってくれる事を祈ります。

最後に、因みに角虎の尾は秋の花です。
暑い暑い、と言いながら、もうすぐ秋だよ、
ということを、自然は身を持って教えてくれています。

サルスベリ(百日紅・猿滑)

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サルスベリ1.JPG

サルスベリ3ピンク.JPG

サルスベリの花と言えば、
普通は白かピンクが主流らしいですが、
私は夏の空に映える、
薄紫のサルスベリが大好きです。

初めて薄紫のサルスベリを見た日の事は
なぜか今でも鮮明に覚えていて、
16歳の夏、世田谷の太子堂というところでした。
高い木の先っちょに花が咲いていることが心に残り、
樹木に咲く花が薄紫色という珍しさがが心に残りました。

あまりに深く刻まれ、
いつか大人になったら、この木を植えるんだと
ずっと思っていました。
それから25年たった3年前、念願かなって
N-36.5の庭にピンクと紫を一本づつ植えました。

うーん、「念じて願う」ってこういうことですね。

昨年は先にピンクが咲き、
ピンクが終わるころに紫が咲いたのですが、
今年は二色同時に今、華やかに花を咲かせてくれています。

さてサルスベリって
実のところ、猿は簡単に登れちゃうらしいです。
また、百日紅という名前は、
約束の100日後に恋人と再会できなかった
悲恋のラブストーリーからきているそうです。
(ずいぶん、端折りました・笑)

「お寺さんによく植えられる木だから縁起が悪い」
「猿もすべるくらいだから、植えると出生しない」

という二つの根も葉もない嫌な噂があることを
今回、初めて知りました。

お寺さんによく植えられる木なら、
私は逆にありがたい木だと思ってしまうし、
縁起が悪いという意味がさっぱりわかりません。

そして前述のとおり、
猿はサルスベリですべらないのです。
だから出生になんてまったく関係がありません。


なんだか「やらない」事への言い訳って、
無茶苦茶なこじつけが多い気がする。
そして、そのこじつけもどこか後ろ向きだったり、
他人を否定することだったり。


まだ何も世の中のことを知らない、
そんな私の目に映った、
真夏のサルスベリの紫は、
今もその時と同じまぶしさと共に、
N-36.5の庭で咲いています。

サルスベリ2.JPG

ペチュニア

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ペチュニア1.JPG

ペチュニア2.JPG

このホテルにはホテル本館から
別館のチャペル
イタリアンレストランへ行くための
回廊があります。

途中からはプールを眺めながら
歩くような作りになっているのですが、
そこに至るまで、少し殺風景な場所が続きます。

花を置いてみない?という提案がスタッフからあり、
今年の夏はそこにペチュニアの鉢植えを
3鉢置いています。

一年草だし、
しかも近くに水回りがないため、
毎日の水やりにはけっこう苦労していますが、
苗を植えて一ヶ月ちょっとで、
こんなに華やかな姿に成長してくれました。

被害を受けた方には
不謹慎かもしれませんが、
先日の台風が接近した際、
壁際によせて網をかけておいたあとから、
更に元気になったように思います。

元気がなくなった植物は
たっぷりと水をあげて、
コンビニの袋やビニールの袋をかぶせて
一日置いておくと復活する、と言います。

私はちなみに、芽の出にくい種を
発芽させるときに、けっこうこの技を使います。
(アボカドとか、マンゴーとか、トマトとか・笑)

ペチュニアは雨や多湿には弱いとされているので、
今回、元気を増したように見えるのは、
この仮設ビニールハウス効果ではないのかもしれません。

南米が原産のペチュニア。
台風によって南から運ばれてきた風に、
刻み込まれた何かが反応して
カラダ全体で喜んでいるのかもしれない、

気温の高い日に吹く、少し強めの風は
どこか南国を思わせる香りがして、
そんな妄想にふけってしまうのでした。

禊萩(ミソギハギ)

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ミソギハギ1.JPG

ミソギハギ2.JPG

盆花(ボンバナ)という愛称で呼ばれる
禊萩(ミソハギ・ミソギハギ)が
チャペルの前庭で
ここ1ヶ月間、ずっと花を咲かせています。
チャペルに盆花って合うの?
と思われるかもしれません。

元々、日本の各地方で
夏祭りの時にこの花を祀り、
この花に水をかける事によって
それまでの一年間の汚れを祓う、清める、
という事に使われた事から、
禊(みそぎ)の花として名前がついたと
言われているこの花。

そして、お盆の墓参りの供花に
選ばれることが多かった為についた、
盆花(ボンバナ)という愛称。

ここ金沢のお盆は
7月15日に行われるのですが、
例年、その新盆の時期には花を咲かせていて、
いつ、花日記でとりあげようか?
なんて思っている間にもう旧盆の週。
1ヶ月も咲き続けていることに驚くと共に、
また時の過ぎゆくその早さにも驚きました。

「禊(みそぎ)」って、
汚れをはらう意味もあるけれど、
人生の節目節目で
次のステージにすすむ為の儀礼や
気合いを入れる儀式としての意味もあるもの。
チャペルにこの花が咲いているのも、
満更ではないのかもしれません。


禊萩はあまり知られていませんが、
その1本の中に3種類の花があり、
違う種類のオシベとメシベで受粉させることで
種の保存に繋げているそう。
この画像を撮った時も、
たくさんの昆虫がこの花の蜜を吸いに来ていました。
きっと美味しい蜜なのでしょう。


祭りで人々に愛された花が
一年に一度、ご先祖さまの霊が訪れる日に飾られる。
日本の夏を象徴するこの花は、
花の少なくなりがちなこの時期の庭に
貴重な彩を添えてくれています。

宿根バーベナ

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宿根バーベナ3.JPG

宿根バーベナ4.JPG

バーベナって、
花が幾つもつくので、
見る人にとっては
花壇の統一感があるし、
お品もあるのだけれど、
ガーデニングする側からすると、
挿し木や水やりで、
けっこう手間のかかる子たち。

が!チャペルの花壇脇に
植えた覚えのないバーベナが花を咲かせ、
私たちを驚かせています。

毎年、挿し木をしているバーベナと比べると、
茎はしなやかというよりはシャッキリしていて、
葉っぱもモシャモシャではなくギザギザした
しっかりとした葉です。
花の形こそバーベナなれど、
挿し木バーベナが女性なら、
こちらは男性なんじゃないか、というくらい
なんだかワイルドで感じ。

挿し木バーベナの
華やかさやお品は持ち合わせていませんが、
今年のこの暑い夏の中、
サプライズで花をつけたこのバーベナは、
すずしげな色と共に、
私たちの視界に、涼をもたらしてくれています。

コスモス

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コスモス2010-3.JPG

コスモス2010.JPG

N-36.5の庭に
こぼれ種でコスモスが咲きました。

コスモスというと、
秋に群生しているイメージが強いと思いますが、
実際のところ、いきなり大量に咲いて
群生するわけではありません。

この時期に一度、一輪だけ花をつけ、
その花がダメになると共に、
茎が折れたかのようにしなだれ、
その後、その茎から
幾つもの茎が枝葉のように生えてきて、
その先に幾つもの花をつけるのが秋なのです。

一度倒れた状態は決して
みっともいいものではなく、
お客様の近くで目に触れるスペースであれば、
切ったり抜いたりしてしまいたくなるほど。


今までに、種で蒔いたり、
苗を買ってきて植えたり、
はたまたスタッフの自宅の畑を借りて
栽培してから移植したり、
いろいろしてみた結果わかったのが、
群生して人の心の琴線に触れる景色に至るには
一度倒れないとダメだということ。
そしてその後、みっともない状態を体験し、
やり過ごさなければいけない、ということ。

そのプロセスをすっ飛ばして、
いきなりキレイにまとまって花を開く
華やかな姿になることは、まずありえないのです。

夏のコスモスは、時期外れの花として見られ、
しかも一つの茎に一つしか花をつけていないため、
どこか頼りなさげで、居心地が悪そう。
でも、その切なそうな時期を過ごさない限り、
満開に群生する秋はやってこない。

太陽が照りつける中、
その短くも大切な使命と共に咲くコスモスは、
花びらの先を焦がしながらも、
気丈に花を咲かせています。

カサブランカ

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カサブランカ2010.JPG

カサブランカ2010-2.JPG

ユリはその殆どが
6月末に咲きます。
(2010.6.29日記参照)

でもユリの女王ともいうべき、
カサブランカだけは、
今、真夏が満開です。

数年前、N-36.5の庭に
ひとつだけ球根を植えた
カサブランカは、
年々、ボリュームアップして、
今年はすごい存在感。

切り花のカサブランカは
匂いも強すぎて、
周囲を圧倒し寄せつけない感じが
あまり好きではないのですが、
花の少ない真夏の庭を彩るには最高です。

花嫁さんの幸運を呼ぶと
言われているカサブランカ。

暑くてみんながうなだれている庭で
大きく開き、華やかに香るそのバイタリティは、
ユリの中で最後に咲くにふさわしく
私たちに元気を与えてくれています。

アンゲロニア

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アンゲロニア1.JPG

アンゲロニア4.JPG

プールサイドに今年植えた、
中央アメリカからきた、
ピンクのかわいい一年草です。

本来は多年草なのですが、
暑さには強く、寒さには弱いため、
日本の冬は越すことができません。
(挿し木にして室内で越冬ならOK)

このホテルのガーデニングは、
できるだけ使い捨てとなる一年草は
避けているのですが、
お客様が真横を通る場所は、
やはり一年草の方がキレイで華やか。

加えて、プールは夏の間、
とても賑わっているので、
あまりズカズカと手入れに入れません。

アンゲロニアは、
その優しい色合いと、
圧倒的な耐暑性、植えている間は
水やり以外、ほとんど手間がかからない事から、
夏の花壇にぴったり!

アンゲロニア2.JPG

ここまでドアップで撮ると、
ゴマノハグサ科特有の風変わりな紋様が、
大きく口を開いたエイリアンみたいですが(笑)、
はなれて見る分には、華やかな感じ。

まだ、和名もついておらず、
珍しく別名もない、まだまだこれからの花。
もう少し品種改良されれば、
近い将来、きっと夏の定番として、
その名が知れ渡ることでしょう。

ルドベキア高尾

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ルドベキア高尾1.JPG

ルドベキア高尾2.JPG

昨年、ホテルのスロープに咲く、
たくましすぎて、
世の中に嫌われている、
ルドベキア(大反魂草)について触れました。

生態系を壊すとして
特定外来種指定まで受けている、
強い強い花なのに、
今年は何故か、ごく短い期間に少しだけ
花をつけて、すぐに終わっちゃいました。

やんちゃ小僧が元気がないと、
良い子が元気がないよりも、心配だぞ。
どうしたんだよぉ。
なんで元気ないんだい??

なんて思っていたところ、
レストランの庭で元気に咲いている、
小ぶりのルドベキアを発見!
先輩に聞いたところ、
「ルドベキア高尾」という品種だとの事でした。
なんだか外国で活躍する日系人みたいで、誇らしい。

ルドベキアは、宿根草に分類されているものと、
一年草に分類されているものがあるのですが、
このルドベキア高尾は、「短めの宿根草」らしいです。
ただし、こぼれ種でどんどん増えるとの事。
やっぱり、繁殖力旺盛なんだ。
よかった、よかった。

日本のあちこちで、野生化しているこの花、
今年の猛暑にも負けず、
レストランの庭を彩ってくれています。

やんちゃ小僧、上等!!!

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