2011年2月アーカイブ

蕗の薹(フキノトウ)

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ふきのとう1.JPG

「ふきのとうが出てきたよ。」
先輩からのメールが届き、
チャペルと神殿の間の水路を
見に行きました。

いつもふきのとうに気づくのは
ふきのとうが花開いてから。
今年はこの花日記のために
蕾の状態のふきのとうを見つけよう、
と先輩と話していたのです。

え?でもどこにあるんだろう?
最初の一つを見つけるのには
けっこう手間取りました。
でも一つ見つけたら、
あ、ここにも、あ、あそこにも。
気がつくと、周り中ふきのとうだらけでした。
それは一瞬で魔法が解けるような感覚で、
最初の一つを見つけるまで
いったい自分は何を見ていたんだろう、
と思ってしまうくらいでした。

無い、と思いこんでいたら、
囲まれていても気がつかない。
きっと、ふきのとう探し以外にも
こんな事って、自分のまわりに
たくさんあるんだろうな。

ふきのとうはキク科フキ属の多年草。
葉が出る前に花のつぼみだけが
雪や落ち葉を突き抜けるようにして
顔を出してきます。
まるで寒さに耐えるように、
何重にも苞を纏って出てくるのですが、
顔を出した後はすごいスピードで
茎が伸び花を咲かせます。
そしてその後、地下茎でつながっている
葉が出てきます。

蕾の状態で見つけたら食べようね。
花日記の為、という他に
実はそんな話もくっついていたのですが、
長い冬、地面の下で待っていた
かわいらしいこの子たちを目にすると
とてもとても食べるのは忍びない、
そんな気持ちになるのでした。

ふきのとう4.JPG

残雪

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サザンカ雪上3.JPG

真っ白な残雪の上に
真っ赤なサザンカの花びらが
まるで並べたかのような
美しい間隔で散っています。

曇天の空の灰色、
家の屋根や地面を覆う雪の白、
葉を落とした木々の枝の黒、
金沢の冬は水墨画のような
モノトーンの世界。
その中でサザンカの花だけが
赤い絵の具を落としたかのように
色を添えていました。

久しぶりに大雪となった今年、
もう雪はウンザリ、と思っていましたが、
この白と赤のコントラストを
もう今年は見る事ができなくなると思うと、
ちょっと名残惜しい気持ちになるから
不思議です。

色んな球根の目が出てきて、
土が伝えてくれるメッセージからすると
きっともう、雪はふらないはず。

目に飛び込む風景に緑が増えていくと
そちらに気をとられがちですが、
寒く厳しい冬があるからこそ、
きっと北陸の春は、
一段と喜びが大きいのでしょう。

溶けゆく雪上の真っ赤な花びらは
新たなる感謝の気持ちを教えてくれました。

さざんか赤1.JPG

テータテートの芽

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テータテート神殿2.JPG

ホテル敷地内にある神殿の前庭と
別館N36.5の庭で
水仙が芽を出し始めました。

つい先日、この花日記でご紹介した
水仙の蕾の方は日本水仙で、
この後、一本の茎に幾つもの
白い花をつけます。

今日見つけた水仙の芽は
テータテートという品種で、
この子たちは、一本の茎に一つの
黄色い花をつけます。
背丈が10センチ~20センチと
あまり大きくならない姿が可愛らしく、
かためて植えてあります。

テータテートはフランス語で
直訳すると「頭と頭」。
頭と頭を突き合わせる事から、
さしむかい、とか内緒話という
意味だそうです。

寄り添って咲く姿が、
まるで内緒話をしているようにみえる
というのがこの花の名前の由来だそう。
その事は知らずに、
かためて植えたのですが、
よかった、よかった。

この由来を調べていて、
そういえば栗崎曻先生が
「花たちは僕が席をはずしていると、
ペチャクチャおしゃべりするんだ。
でも僕が扉を開けた途端、
シッーと口をつぐむんだ。」
と言っていたのを思い出しました。
そしてそう話す先生は、
まるで自分もそのおしゃべりに
まぜてほしいのに、とでも言わんばかり
ちょっと拗ねた表情。

たくさんの芽が揃ってニョキニョキと
土から顔を出している姿は、
見る者の顔を理屈抜きでほころばせる、
そんな力があって
おしゃべりにまぜてほしい、
今なら先生のあの表情の意味がわかる、
そんな気がするのでした。

テータテート2.JPG

ボロニア・ピナータ

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ボロニアピナータ1.JPG

宿根草の地植えをメインとしている、
このホテルのガーデニングですが、
今の時期は、どうしてもプランターを
あちこちの軒下に置くのが
メインとなってしまいます。

そしてプランターであったとしても
冬場に花をつけるもの自体がとても少なく、
まぁ、花の立場になってみれば、
冬に花をつけても、受粉を手伝ってくれる
虫たちはいないし、納得なのですが、
ガーデニングする側の勝手な都合では、
ビオラ以外に何かないものか、と探す日々。

そんな中、先輩が新しい仲間を
見つけてきてくれました。

ボロニア・ピナータ。
オーストラリア原産のミカン系の低木です。
やった!冬に咲く花!と思ったのですが、
どうやら本来は3月~5月が花期で
寒さにはそんなに強くないらしい。
ちょっとフライング気味に
植えてみましたが、大丈夫、大丈夫。

それにしても、この花のピンクはなんとも
愛らしい色です。どことなく梅の花の色を
思わせるような、日本人好みのピンク。
そして、このまん丸な蕾たちの可愛いこと!

ピンクのドット柄のようです。

これまでは、満開の花や群生している花、
珍しい花ばかりとりあげていて、
正直、冬場はとりあげる花がない、
と思ってきましたが、
今年は冬が長くて厳しかったせいか、
やけに芽やツボミに目が行きます。

レストランでメニューを見ながら
これはこんな味なのかな・・
と妄想している時が楽しくて、
思わず唾液がでちゃう感じに似ているかも。

外はまだ寒いけれど、
マフラーをグルグル巻いて、
手に息をふきかけながら、
花々や木々の変化をみつけに行くのが
楽しく思える、
やっとそんな季節になってきましたね!

水仙の蕾(スイセン)

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水仙の蕾.JPG

ホテルの駐車場の敷地内、
正面ロータリーから別館の
イタリアンレストランへと向かう
坂の左手で水仙が蕾をつけています。

昨年は、年初めの日記を
2月22日に書いていて、
その時とりあげたのがこの水仙です。

3ヶ月近く更新していなかった後の
日記だったせいか、
この頁のアクセス数はとっても少なく、
あらためて以下に抜粋します。


「残念ながら、花を咲かせた後に
雪が降ったようで、折れていました。
でも、折れた茎の先にある花は、
決して枯れていませんでした。
僅かに根とつながっている部分から、
土の養分と水分を吸い上げ、
折れながらも
しっかりと花を満開に咲かせています。

一本だけで立つ花だったら、
こうはいかないでしょう。
寄りそい、支えあっているからこそ、
成り立っているのだと思います。
人間の世界もそうなのかもしれません。」


今年はどうかどうか、
この水仙が折れることがありませぬよう
雪がふる事がありませんように。

今年の蕾は元気いっぱいで、
弾けんばかりの大きさに膨らみ、
もう待ちきれないよ!
そう話しかけてきているかのようです。

プリムラの蕾

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プリムラ.JPG

1月、2月は、
結婚を決めたカップルが
式場選びにホテルへ来て下さるのが
ダントツで最も多い月。

このホテルのセールスポイントの一つは、
その豊富な自然環境だと思うのですが、
残念ながら、1月・2月は
あまり花がありません。

そんな中、先輩が見つけてきてくれたのが
このプリムラの一種です。

英名をプリムラ・マラコイデス、
和名は化粧桜(ケショウザクラ)、
または乙女桜(オトメザクラ)。
(プリムラって、サクラソウの園芸種
というところからサクラとつくよう。)

苗で購入したものは耐寒性が強く、
そのまま植えればOK。
鉢で購入したものはハウスものが多く、
10日ほどかけて寒さに慣れさせると
その後、丈夫に育つようです。
水やりは多めで、日当たりのよいところ。
また、本来は多年草らしいのですが、
越夏をするのは、かなり難しいようです。


雪景色がもたらすモノトーンの風景に
目が慣れていた私たちには、
ちょっとドキっとさせられるほどの
鮮やかな色で咲くこの花は、
アップで見てみると、
その中心に沢山のツボミが
次々と順番待ちをしていて、
これからやってくる華やかな春の景色を
頭の中いっぱいにイメージさせてくれます。

今の時期、ご来館されている多くのカップルが
このプリムラの蕾のように、
未来に向け、たくさんの花を咲かせますように。

木立花カタバミ(キダチバナカタバミ)

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オキザリス・ヒルタ2.JPG

立春の日の花日記で、
ブライダルサロンの窓の外の
プランターの花の入れ替えをした、
と書きましたが、
その時に植えた一つが、
このキダチバナカタバミです。

英名は、オキザリス・ヒルタ。
オキザリスはカタバミの事で、
カタバミというと、日本では
雑草に近い捉われ方をされていますが、
世界では、園芸種として愛されている
カタバミがたくさんあるんですね。

このオキザリス・ヒルタは、
その中でも冬に花を咲かせるタイプ。
南アフリカ原産であるため、
耐寒性はやや弱い、とされていますが、
今のところ、この金沢でも大丈夫。

陽があたると満開に開くようですが、
北陸の冬に、太陽は殆ど拝めません。
そんな中、控えめに開いている姿は、
葉の形が美しいからか、
ミニバラのような可憐な風情で、
これはこれでとてもいい感じです。

オキザリスは、
ほふく形のモノが多いのですが、
木立花カタバミという名前は、
その名のとおり、上に向かって
伸びていく形から付けられたのでしょう。

球根タイプなので、
夏は休眠しますが、涼しくなってから
肥料をあげれば、翌年も花を咲かせます。
冬に咲く貴重な花をまた一つ見つけ、
このプランターを見るたび、
ちょっと嬉しい気持ちになっています。

追記:この花日記では、2010.3.20に、
山野草のカタバミをとりあげています。
よろしければ、併せてご覧ください。

タンポポの綿毛

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タンポポ.JPG

ホテルの正面玄関の右手に植えてある
台杉の根元、ちょうど杉のおかげで
雪が積もらなかった場所に、
タンポポの綿毛があるのを見つけました。

タンポポは4月~5月に咲くものなのに、
どうしてこんな季節に咲いちゃったの??

風に吹かれて旅をして、
いろんな場所にたどり着いたとしても、
その殆どは、まだ雪の上なのに。

タンポポは、
地域ごとに微妙に姿を変えて咲く、
ちょっと変わった習性を持っています。
また、とっても長いと言われる根っこは、
50センチ~1メートルもあるらしいです。

道ばたでも咲く強靭な生命力は、
土の下に隠れている深く根ざした基礎と、
環境の変化への対応力からきているのでしょう。

タンポポは、在来種10種+外来帰化種
があると言われていますが、
こんな冬に咲くとされているタンポポはなく、
きっとこのタンポポは
自然に交配された強い雑種。

冬に咲く花は、忍耐強い印象を受ける
モノが多いのですが、
このタンポポの種なら、
その行き先がどんな厳しい環境であっても
きっとそこで根づいて、
キレイな花を咲かせてくれる事でしょう。

クロッカスの芽

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クロッカスの芽1.JPG

厳しい寒さと雪が続いた今年の金沢。
24節季とは、実によく決められたモノで、
立春の今日、本当に久しぶりに
太陽が顔を出してくれました。
日課となっていた雪かきも、
やっとひと休み。

そんな冬の陽を受けながら、
ブライダルサロンの窓の外で、
ちょっとくたびれていたプランターを
ここぞとばかりに植え替えしました。

その花は、また後日紹介しますが、
入れ替えの後、先輩がふと、
「確かこの辺にあってんけど・・・」
と言いながら、
手で雪をかき分け始めまたのです。
まるで隠してある宝物を探すような
しぐさで。

「あった、あった!」
雪の下から出てきたのは、
芝生をつきぬけて顔を出している
クロッカスの芽でした。

この雪はいつまで続くんだろう、
人間たちがうんざりしながら、
せっせと雪かきをしている間、
クロッカスは
ちゃんと暖かくなる日を知っていて
土の中で顔を出すべき時期を
見はからっていたのですね。

長かった冬ももうすぐ終わり。
春は、もうそこまで来ています。

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