2011年3月アーカイブ

カタクリの花

| コメント(1)

P1001081.jpg

カタクリが群生して咲く場所を
幾つかもつ山が金沢にあります。
山を守る木々が鬱蒼と茂る中、
わずかに差し込む太陽の光を浴び、
地面が薄紫の花で埋め尽くされる様子は
一度見た人は忘れられなくなる光景です。
ただしカタクリが群生する場所は
その殆どが金沢市が所有している土地で、
山野草を採ることは禁じられています。

このカタクリは、今から3年前に
その山でタケノコや造園を営んでいる
親戚がその家の裏山に咲いているのを
おすそわけしてくれたもの。
移植して最初の年は葉が一枚でただけ。
去年も葉は出るものの、花はつけず仕舞。

カタクリは掘り起こすと
驚くほど深いところに球根があります。
親戚の裏山の土を持ってきて、
元いた場所にあったのと同じように
30センチほどの深さに植えたのですが
場所が変わるとやはり馴染めないのか、
ネットでカタクリを検索してみても、
カタクリは移植すること自体が難しい、
とか稀に開花するとしても8年かかる、
とかいう情報ばかり。

親戚のお兄ちゃんも、先輩も、私も、
誰しもがあきらめかけていた中、
先週、先輩が頬を赤らめ興奮した様子で
ねぇ!カタクリの花が咲いたよ!!
と伝えてきたのです。
親戚のお兄ちゃんにも電話したところ
すぐにかけつけてくれ、
喜びを分かち合いました。


1年目は葉が出ないか一枚。
2年目は葉が一枚か二枚。
3年目に葉が二枚ついて
そこでやっとはじめて花が咲く。


そして今回、調べて知ったのですが、
カタクリは球根モノではあるものの、
分球して増えていくのではなく、
アリが種子を運んでくれるそうです。
ミツバチや蝶々、鳥や風が運ぶのが
一般的だと思っていたけれど、
意外なところで意外な存在が
あまり知られていない役割を
果たしている事を知りました。


場所を移り3年かけて咲いた花。
そしてこの後は思いもよらなかった
意外な存在の出番です。
それもこれも、
まずは最初の一輪の花が咲いて
初めて始まること。


「こんなに寒いのに花は春を感じているのね。」
東日本に住む姉に
カタクリの花の画像を送ったら
そんな返事が返ってきました。
どうか人にも暖かさが感じられる日々が
一日も早くやってきますように。

立金花(リュウキンカ)

| コメント(2)

リュウキンカ2011-2.JPG

立金花の花が咲き始めました。

球根系や宿根草を中心として
ガーデニングをしているこのホテルで、
冬の後、最初に花咲くのが日本水仙、
そしてその次が立金花、
毎年ずっと、この順番でした。

去年は水仙が花をつけた後、
けっこうな量の雪がふり、
その水仙は折れてしまいました
水仙は今年、なかなか花をつけず、
つい先日まで蕾のままでじっと待機。
例年よりはるかに遅い開花は、
なんだか慎重になっているように映ります。

一方、立金花は2月最終週には蕾をつけ、
このままだと今年は水仙より先に咲くのか、
ここでガーデニングして15年、
初めて順番が逆転するんだなぁ、
と思っていたところ、
3月上旬の思わぬ寒波で
茎の途中から萎んだようになり、
その蕾たちはみんなダメになってしまったのです。

本来は初夏まで咲くはずの立金花。
今年はどうなるんだろう、
と心配しながらも、私たちには
腐葉土を足すくらいしかできませんでした。

でも、自然の力ってすごい。
ここ数日、あちこちで立金花が
花を咲かせています。
元々植えたところはもちろん、
あれ、こんな所に去年はあったっけ、
と思うような岩場にまでも。
見えていない所で、
次から次へと新しい茎、
そして新しい蕾がでていたのです。

まぶしい金色に輝き、
すっくと立ち上がる姿から
立金花と名づけられたこの花。

まだ寒い日は続いているし、
雪もまた降るかもしれないけれど、
この立金花のように
何度でも立ちあがってくれる事を
心から祈っています。

リュウキンカ2011-3.JPG

菜の花

| コメント(0)

金沢国際ホテルでは、
岩手、山形、宮城、茨城の県民の方々で
一時避難をされている方への
メッセージをトップページに記載
させていただきました。

まずは何ができるか、緊急にたちあげたもので、
もっともっと私たちホテル屋が出来ることはないか、
引き続きスタッフみんなで話し合っています。

菜の花2011-3edited.JPG

3月20日、新しいチャペルが誕生しました。
そしてその日は4組のカップルが
結婚式をあげてくれました。

こんな時期に結婚式をあげていいものか、
皆さん直前まで随分と悩まれていたようです。

新しいチャペルは、去年12月に着工し、
工期的にタイトであった為、
施工会社と下請け会社の皆さんは
雨の日も大雪の日も、
クリスマスイヴも土日も、
ずっと工事をしてくれていました。
本当に頭の下がる思いでした。

総勢で400名を超える建設の方々の
いろんな思いと様々なドラマの中、
やっと出来上がったチャペル
このチャペルはシンプル・スタイリッシュを
コンセプトにつくったので、真っ白です。
最後にお花で彩りをそえて仕上げとしよう、
ガーデニングチームで話し合い、
色んな花を植えました。

そして今回、そのメインとしたのが
この菜の花です。

こぼれ種で自然と咲く菜の花は、
まだまだ先で、今日に間に合わなかったので
宿根草をメインとする私たちとしては
珍しく沢山の苗を購入しました。

まだまだ寒いのに、
屋外に植えちゃって大丈夫かな?
悪い事しちゃったかな?

ちょっとそんな罪悪感も持ちつつ
それでも今日のカップルの
祝福に彩りを添える為、と思い
なごり雪のふる中、植えたのですが、
どうやら喜んでくださったのは
参列者の方々だけではないようです。
ミツバチや小さな蝶々たちが
蜜を吸いにやってきているのです。


ちょっと早いかも、と躊躇したり、
もう遅いかも、と断念したり、
色んな思いが心を巡るけれど、
実際に行動してみないと
わからない事がほとんど。


今できる精一杯の事をやり通す、
それが役割というものなのでしょう。

菜の花2011-2edited.JPG

菊咲一華(キクザキイチゲ)

| コメント(0)

まずは東北地方太平洋沖地震により、
亡くなられた多くの方々のご冥福を
心よりお祈り申し上げますとともに、
被災され苦しまれている方々へ、
心よりお見舞い申し上げます。

こんな日本の非常時に、
花日記を更新すべきか迷いました。
が、地震発生以降も、この花日記へ
アクセスしている方々が多く存在し、
この花日記に求められている事、
この花日記ができることは、
やはり花を通じてメッセージを送る事
なのではないかと感じ、
更新をすることにいたしました。

キクザキイチゲの蕾1edited.JPG

3月の声を聞いたちょうどその頃、
長かった冬に終わりを告げるよう、
順調に暖かくなっっていった中で、
菊咲一華が蕾をつけました。

しかし蕾をつけた途端、
その後2週間はとても寒い日が続き、
菊咲一華の蕾は
まるで固まってしまったかのように
口を閉ざしてしまいました。

予測していなかった寒さの中、
立金花など、幾つかの花は
蕾のまましおれてしまいましたが、
このキクザキイチゲ達は、
蕾のまま、じっと耐えていました。

この菊咲一華はもともと
ホテルの敷地内の山手の方で
ひっそりと咲いていたのを
せっかくだから
もっと人目につく所へ、
と思い4年前に移植した子たち。

移植した翌年はまったく花をつけず、
余計なことをしたのでは、
と心が痛みました。

昨年、初めて花を咲かせ、
今年はその昨年以上の蕾がつき、
喜んでいた最中の厳しい寒さ。

根づく為に何年もかけて
じっくり育ってきたんだもん。
これで挫けてたまるか。

外来種のような繁殖力もなく、
茎もけっして太くない
そんなキクザキイチゲは、
これまでは弱々しく儚い
イメージだったのですが、
蕾のままで数週間も耐えている姿からは、
日本の野山に咲く花としての
誇りや粘り強さを
感じさせてくれました。

そしてこの週末の、
待ちに待った太陽の暖かさで
やっと花は開花しました。
蕾の期間が長かったせいで
花びらの先は傷んでいますが、
それでも立派な立派な開花です。
よくがんばったね。
咲いてくれてありがとう。

一輪草2011-3.JPG

http://prayforjapan.jp/
これは世界中から寄せられている
日本への応援メッセージです。
その膨大な量に心が震えます。

http://prayforjapan.jp/tweet.html
そしてこちらが、その日本語抜粋版。
「避難生活を余儀なくされている方、
不安に押しつぶされそうな方、
すこしでも勇気をもってもらえたら
と思い、つくりました。」との事です。

ぜひご覧ください。

チューリップの芽

| コメント(0)

P1001005.jpg

この1週間は、寒い日が続き、
何度か雪さえ散ちらついています。
一輪草や立金花など、
春を一番に告げてくれる花々も
蕾のままでじっと待機中。
去年の日記と比べると、
大地のカレンダーは2週間ほど
遅いように感じています。

そんな中、ホテル敷地内の別棟
イタリアンレストランの玄関脇で
チューリップの芽が出始めました。

以前は、花が終わったら花を切り、
葉が変色したら球根を掘りおこして
風通しのよい花小屋で貯蔵し、
秋になったらまたその球根を植える、
という手間をかけていたのですが、
ここ数年は、もう植えっぱなし。
それでも毎年、こうやって
芽を出してくれ花を咲かせます。

いろいろ試してみてわかったのは、
球根の倍くらいの深さに植えると、
そこそこ分球して繁殖し、
花の数が増えるのですが、
だんだんと球根が痩せてきて
大きな花を咲かせなくなる事。
もっと深めに植えると、
分球はせず数は増えないものの
その球根は大きくなり、
毎年一つだけだけれど
大きな花を咲かせ続ける、ということ。

チューリップは
土の病気・ウィルスに敏感な為、
毎年、掘り起こして植え直すのが
ベストではあるのですが、
それができない場合、
目先の華やかさと、
数が増える事を優先するのか
それとも時間はかかり
数も増えないけれど、
大きく成長する道をとるのか。

新しいスタッフが入ってくるこの時期、
いろんな事を考えさせてくれる
そんなチューリップの発芽です。

なごり雪

| コメント(0)

クロッカス2011-3.JPG

色々な球根の芽が出てきたので、
今年はもう雪は降らないだろう、
2月末から、何度かこの花日記で
そんな事を書いてきましたが、
なごり雪がふっちゃいましたね。

今年2月4日の日記で、
雪の下で芽が出ていました!
と書いたクロッカスは、
その後、すくすくと成長し、
2月末には鮮やかな花を咲かせました。

その姿を皆さんに見てもらおう、
と写真は撮ったのですが、
ふきのとうや、梅の花、
紹介したいモノが次々と花開き、
順番待ちしてもらっていた
そんな中でのなごり雪。

因みに、
昨年2月22日の日記に書いた、
花を咲かせた後に雪が降って
茎が折れてしまった日本水仙は、
今年はまだ蕾のままで待機中。

環境の変化は誰にとっても激しい中
昨年、早とちりして先走った水仙は
生き延びる為に学習したようです。
水仙だって学習して成長してる。
私たちも学習して成長しなきゃ、です。

惨めな姿になったクロッカス、
元気いっぱいだった先週の姿、
せめて最後に画像で載せておきますね。

クロッカス2011-1.JPG

紅梅・白梅

| コメント(0)

紅梅2011-1.JPG

白梅2011-1.JPG

ホテルの敷地内にある、
神殿の前庭の梅が咲き始めました。

この梅は、この神殿で
挙式を挙げられる方が
どうか幸せになりますように、
という思いを込め
紅白で植えたものです。

梅の花は桜の花ほどの
圧倒的なスケールはないけれど、
ねぇ、神殿の梅が咲き始めたよ、
え?本当に?とか、
知ってる知ってる!
と話すスタッフやお客様の表情は、
冬は終わりだよ!春が来たよ!
という知らせを号外で
配っているかのようで、
どこか得意気で嬉しげ。

今回、梅について調べてみると、
平安時代中期までは
桜より梅が好まれ、
「花」といえば梅だったそう。
引き算すると、ちょうど1000年前。
花の代名詞は桜に譲ったけれど
1000年前と変わらぬ
絶対的な美しさが梅の花にはあります。

桜と比べると、ゆっくりと咲き、
ゆっくりと散る梅の花。
冬を終えたばかりの彩りの少ない森で、
北陸特有の曇天の空のもと、
気品ある色と姿で凛と映えています。

これまでの花日記

最近のコメント

  • 金沢国際ホテル

このアーカイブについて

このページには、2011年3月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2011年2月です。

次のアーカイブは2011年4月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。