カタクリが群生して咲く場所を
幾つかもつ山が金沢にあります。
山を守る木々が鬱蒼と茂る中、
わずかに差し込む太陽の光を浴び、
地面が薄紫の花で埋め尽くされる様子は
一度見た人は忘れられなくなる光景です。
ただしカタクリが群生する場所は
その殆どが金沢市が所有している土地で、
山野草を採ることは禁じられています。
このカタクリは、今から3年前に
その山でタケノコや造園を営んでいる
親戚がその家の裏山に咲いているのを
おすそわけしてくれたもの。
移植して最初の年は葉が一枚でただけ。
去年も葉は出るものの、花はつけず仕舞。
カタクリは掘り起こすと
驚くほど深いところに球根があります。
親戚の裏山の土を持ってきて、
元いた場所にあったのと同じように
30センチほどの深さに植えたのですが
場所が変わるとやはり馴染めないのか、
ネットでカタクリを検索してみても、
カタクリは移植すること自体が難しい、
とか稀に開花するとしても8年かかる、
とかいう情報ばかり。
親戚のお兄ちゃんも、先輩も、私も、
誰しもがあきらめかけていた中、
先週、先輩が頬を赤らめ興奮した様子で
ねぇ!カタクリの花が咲いたよ!!
と伝えてきたのです。
親戚のお兄ちゃんにも電話したところ
すぐにかけつけてくれ、
喜びを分かち合いました。
1年目は葉が出ないか一枚。
2年目は葉が一枚か二枚。
3年目に葉が二枚ついて
そこでやっとはじめて花が咲く。
そして今回、調べて知ったのですが、
カタクリは球根モノではあるものの、
分球して増えていくのではなく、
アリが種子を運んでくれるそうです。
ミツバチや蝶々、鳥や風が運ぶのが
一般的だと思っていたけれど、
意外なところで意外な存在が
あまり知られていない役割を
果たしている事を知りました。
場所を移り3年かけて咲いた花。
そしてこの後は思いもよらなかった
意外な存在の出番です。
それもこれも、
まずは最初の一輪の花が咲いて
初めて始まること。
「こんなに寒いのに花は春を感じているのね。」
東日本に住む姉に
カタクリの花の画像を送ったら
そんな返事が返ってきました。
どうか人にも暖かさが感じられる日々が
一日も早くやってきますように。
2011年4月18日に、この日記の続編を書いています。
よろしければそちらもお読みいただければ幸いです。