タ行の花の最近のブログ記事

チューリップの芽

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この1週間は、寒い日が続き、
何度か雪さえ散ちらついています。
一輪草や立金花など、
春を一番に告げてくれる花々も
蕾のままでじっと待機中。
去年の日記と比べると、
大地のカレンダーは2週間ほど
遅いように感じています。

そんな中、ホテル敷地内の別棟
イタリアンレストランの玄関脇で
チューリップの芽が出始めました。

以前は、花が終わったら花を切り、
葉が変色したら球根を掘りおこして
風通しのよい花小屋で貯蔵し、
秋になったらまたその球根を植える、
という手間をかけていたのですが、
ここ数年は、もう植えっぱなし。
それでも毎年、こうやって
芽を出してくれ花を咲かせます。

いろいろ試してみてわかったのは、
球根の倍くらいの深さに植えると、
そこそこ分球して繁殖し、
花の数が増えるのですが、
だんだんと球根が痩せてきて
大きな花を咲かせなくなる事。
もっと深めに植えると、
分球はせず数は増えないものの
その球根は大きくなり、
毎年一つだけだけれど
大きな花を咲かせ続ける、ということ。

チューリップは
土の病気・ウィルスに敏感な為、
毎年、掘り起こして植え直すのが
ベストではあるのですが、
それができない場合、
目先の華やかさと、
数が増える事を優先するのか
それとも時間はかかり
数も増えないけれど、
大きく成長する道をとるのか。

新しいスタッフが入ってくるこの時期、
いろんな事を考えさせてくれる
そんなチューリップの発芽です。

テータテートの芽

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ホテル敷地内にある神殿の前庭と
別館N36.5の庭で
水仙が芽を出し始めました。

つい先日、この花日記でご紹介した
水仙の蕾の方は日本水仙で、
この後、一本の茎に幾つもの
白い花をつけます。

今日見つけた水仙の芽は
テータテートという品種で、
この子たちは、一本の茎に一つの
黄色い花をつけます。
背丈が10センチ~20センチと
あまり大きくならない姿が可愛らしく、
かためて植えてあります。

テータテートはフランス語で
直訳すると「頭と頭」。
頭と頭を突き合わせる事から、
さしむかい、とか内緒話という
意味だそうです。

寄り添って咲く姿が、
まるで内緒話をしているようにみえる
というのがこの花の名前の由来だそう。
その事は知らずに、
かためて植えたのですが、
よかった、よかった。

この由来を調べていて、
そういえば栗崎曻先生が
「花たちは僕が席をはずしていると、
ペチャクチャおしゃべりするんだ。
でも僕が扉を開けた途端、
シッーと口をつぐむんだ。」
と言っていたのを思い出しました。
そしてそう話す先生は、
まるで自分もそのおしゃべりに
まぜてほしいのに、とでも言わんばかり
ちょっと拗ねた表情。

たくさんの芽が揃ってニョキニョキと
土から顔を出している姿は、
見る者の顔を理屈抜きでほころばせる、
そんな力があって
おしゃべりにまぜてほしい、
今なら先生のあの表情の意味がわかる、
そんな気がするのでした。

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タンポポの綿毛

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ホテルの正面玄関の右手に植えてある
台杉の根元、ちょうど杉のおかげで
雪が積もらなかった場所に、
タンポポの綿毛があるのを見つけました。

タンポポは4月~5月に咲くものなのに、
どうしてこんな季節に咲いちゃったの??

風に吹かれて旅をして、
いろんな場所にたどり着いたとしても、
その殆どは、まだ雪の上なのに。

タンポポは、
地域ごとに微妙に姿を変えて咲く、
ちょっと変わった習性を持っています。
また、とっても長いと言われる根っこは、
50センチ~1メートルもあるらしいです。

道ばたでも咲く強靭な生命力は、
土の下に隠れている深く根ざした基礎と、
環境の変化への対応力からきているのでしょう。

タンポポは、在来種10種+外来帰化種
があると言われていますが、
こんな冬に咲くとされているタンポポはなく、
きっとこのタンポポは
自然に交配された強い雑種。

冬に咲く花は、忍耐強い印象を受ける
モノが多いのですが、
このタンポポの種なら、
その行き先がどんな厳しい環境であっても
きっとそこで根づいて、
キレイな花を咲かせてくれる事でしょう。

石蕗(ツワブキ)

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ツワブキs.JPG

このホテルの敷地内には
全国的にも珍しい、
独立建築としての神殿があります。

その神殿の周りで
いつもはこの時期に咲いている石蕗が、
今年はあまり花をつけていません。

ツワブキの花は、
メシベの周りにオシベが
うねって捻りながら生えている、
とても珍しいカタチをしています。

どうして捻っているのか、
その理由は解明されていないそうですが、
まるでメシベにまとわりつくようなオシベは
子孫を残す為に必ず受粉するぞ、
しがみついてでもはなれないぞ、
そんな感じがして、とてもエロティックです。

「花っていうのは、植物にとっての性器。
だから花って官能的なものなんだよ。」

栗崎昇先生の言葉を思いだしました。

 

今年、ツワブキの花が少ない事に
気がついたのは、実は弊社の社長です。
「なんで今年はツワブキの花が咲いとらん?」
言われて、初めてその事に気づきました。

毎年、花をつけることを当たり前
だと思っていると気がつかない。
毎年、花をつけることを心待ちにして
咲いたらありがたい、
そう思っているからこそ、
咲かない時に気がつく。

「気づき」って
天性のもので、教育できるものではない、
ずっとそう思っていましたが、
気づきの原点は「感謝」にあるのかも。

今年一年間、
この花日記をお読みいただいた皆様、
本当にどうもありがとうございました。

アクセス数に振り回された時もありましたが、
今は、読んでくださっている方が
一人でもおいでる限り、
この花日記はライフワークとして
来年も続けていきたい、と思っています。

北陸もいよいよ雪が降り始めました。
お風邪などひかれませぬよう、
よいお年をお迎えになられますよう、
お祈り申し上げます。

深謝。

立寒椿(タチカンツバキ)

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来年の3月、このホテルに
新しいチャペルが誕生します。

その工事を始めるにあたって、
敷地内の裏道の幅が、
工事車両が通るのに十分かどうか、
チェックしに行った際、
思いがけず凛と咲いている花に
出会いました。

冬の晴れた高い空。
夏の晴れた日とは違う澄んだ青。
その中にくっきりと浮かび上がる
深い深い緑の葉と、白い花。

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青や紫、黄やオレンジの花で
ハッとしたことはありますが、
白い花で心を動かされるのはとても稀。

なんだか落ちつかなくなり、
周囲に聞いてまわってしまいました。
ねぇねぇ、あんなところに
花が咲いてるの知ってた?
あれはツバキ?それともサザンカ??

椿は花ごとボトっと落ち、
山茶花は花びら一枚一枚散る。
椿は香りが少なく山茶花は香る。
葉っぱのギザギザは椿が多い。
葉の緑は山茶花の方が濃い。
山茶花は新葉の付け根に微毛がある。
花の時期の違い。

調べてみると
色んな見分け方があるようですが、
ツバキは2000種以上あるようで、
2000種もあれば
それぞれに例外もあるようで、
見分けるのはギブアップ。
今日のタイトル「立寒椿」は、
私が見て一番スペックが近いモノ。

春に咲く花は
何かが始まる逸る気持ちにさせてくれ、
夏に咲く花は
ワクワクした気持ちに拍車をかける。
秋に咲く花は
メランコリックな気持ちに彩りを添え、
そして冬に咲く花は
周りが誰一人咲いてなくても咲くんだぞ、
背筋を伸ばしてガンバレ!
という応援メッセージをくれている、
そんな気持ちにさせてくれます。

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トウテイラン(洞庭藍)

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トウテイランが咲きました。

元々は中国地方の海岸沿いに咲く花で、
野生のモノは絶危惧種に指定されています。

トウテイランは
ゴマノハグサ科ルリトラノオ属。
因みに夏に咲き、花屋に出回るトラノオは
サクラソウ科オカトラノオ属。
そして先月とりあげたカクトラノオは
シソ科ハナトラノオ属。

ここまで多岐にわたった色んな科で
○○トラノオ属があるって事は、
どうも日本人って、
「虎の尾」という表現が好きみたい。
虎は強い存在の象徴である一方、
虎の尾は、太くて短く立ちがちなモノの象徴のよう。
トラノオと名付けた花々への愛情と
虎に対する尊敬の念を共に感じます。


また、ネットで調べる中
中国の洞庭湖のような青、
透明感のあるルリ色、
水色のような藍色、
済んだ青紫色などなど、
この花の色を表現する言葉は様々で、
日本語の美しさをあらためて感じました。


昨年、この花をとりあげた時に調べたら、
「摘心をすると次々に花を咲かせる」
と書いてあるサイトがあったので、
先週、あさーくハサミを入れてみました。
どのくらい花穂が増えるのか、
今はそれがとっても楽しみです。

タイタンビカス

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今日は、ちょっと季節感のない花のご紹介。

このタイタンビカスは、
アメリカフヨウと、
モミジアオイの交配種として
2009年に発表された
新品種の宿根ハイビスカスです。


交配の親元である、
アメリカフヨウとモミジアオイが
いまいち、ハイビスカスっぽくなかったのに比べ、
このタイタンビカスは、
とっても南国のハイビスカスに似ています。

日本でも越冬できる、
200以上の花をつける、
一夏で2メートル近くに成長する、
そして、秋まで咲いているという
層々たるふれこみで登場したのですが、
実際に昨年の秋に購入し、育ててみて、
すべてふれこみどおりでした。

今日もチャペルの前庭で花を咲かせている、
大きくて華やかなタイタンビカス。

「ふれこみ通り」ってありそうでない。
手に入れてみたら、「実は・・・」
って事が多い中で、
季節はずれは承知の中、
ぜひ紹介したくてとりあげました。


来年は、夏に紹介しますね・笑。

トレニア

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最初に植えたのは何年前だったか、
もう記憶にないくらい以前に植えたトレニアが満開です。

「夏スミレ」の愛称で知られるこの花、
夏とついてはいるものの、実際に今年は8月の中旬に
芽を出したかと思うと、下旬にかけて急に成長し、
先週から一気に花を咲かせ始めました。
どちらかというと、晩夏から初秋が花期です。

このトレニアの生命力は実に絶大です。

このホテルの庭は、宿根草や球根系が中心であるがため、
できるだけ土を引っかき回さないよう、極力、気をつけてはいるものの、
毎年、新しい花を植える度に、土に残っている古い根をぬいたり、
はたまたその土に肥料を混ぜ込んだりする中で、
ナイーブなモノは、翌年、芽を出さなかったり、
花をつけなかったり、という事が度々あります。

しかし、このトレニアは、どんなに土をこねくり回しても
翌年には、必ずといっていい確率で芽をだし花を咲かせます。

宿根草であるのに加え、こぼれ種でも増えるトレニア。
最初に植えた場所ではない場所にさえ、
花を咲かせ、私たちを驚かせてくれます。

この花の分布域は、本来、熱帯アジアとアフリカ。
この花が元気に育つのは、日本が亜熱帯化している紛れもない証拠。
環境の変化と共に、姿を消していく花もあれば、
その居場所を拡げていく花もあります。

これからも変化を続けていくであろう環境。
私たちは出来る限り、いろんな花を受け入れていきたい。
そして、それぞれの花に最適な場所を見つけてあげたい。
それらを探る日々のガーデニングの道のりは
まだまだ続いていきます。

ダイヤモンドフロスト

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ユーフォルビアという花の属の
3年ほど前に、センセーショナルな
デビューをした新品種です。

山野草のような儚げなやさしさと、
かすみ草やカラミンサのような
フワッとした華やかさを持ち合わせています。

このユーフォルビア・ダイヤモンドフロストは
デビュー以来、世界の様々な品評会で
絶賛されているらしいのですが、
それは、セルフクリーニングと呼ばれている、
古くなった葉や花を自らが落として、
次々に新しい花を咲かせる事と、
6月~11月と、花期が非常に長い事の2つが
評価されてのこと。

ユーフォルビアはとても大きな属で、
その多くが宿根草や多肉植物なのですが、
このダイヤモンドフロストは、
日本での越冬は無理。
日本のガーデニング上は、一年草扱いです。

しかも苗もけっこうイイ値段します。

が、それでもそれに見合うだけの価値がある花、
と私たちは捉えています。

限られた期間で、精一杯、自分の役割を全うする。
自分の汚したものは自分で始末をつける。
なんと潔いのでしょう。

名前はしごく洋風ですが、
この花の特性は、日本人の美意識にピッタリだと
思えてなりません。

チャペル前、フラワーシャワーをする通路の入口に
プランターで両脇に、
プール開きをして、なかなか手入れにいけなくなった
プールサイドにある花壇に植えてあります。

トリテレイア

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ヒアシンスのような、
アガパンサス(2009.6.27)のような、
この花は、今は「トリテレイア・ラクサ」
という名前のユリ科の花です。

かつて、
アグロステンマ(2009.7.10)の種を大量に蒔いた年、
球根で植えたのですが、
アグロステンマの圧倒的な姿に隠れ、
姿を現さずに終わりました。

あれから数年、
今では毎年、この花の少ない梅雨の時期に
こんな涼しげな花を咲かせてくれます。
土の中で待っていてくれたんですね。

実はこの花、
かつてはブローディアという名前で、
今も園芸店やホームセンターでは
「ブローディア」という名前で
その球根が売られています。

しかし、
植物界の色んな謎を解く鍵となっていたこの植物は、
徹底的に調べ上げられ、
その挙句、ブローディアは、
その属名も「属」の存在自体も消滅となりました。

それでも人々はこの花を
ブローディアと呼び、
また、この花自体は
どこに属しようが、
属するところが消滅しようが、
存在し続けます。


花日記でいろいろ調べる癖のついた私ですが、
この花については調べて哀しくなりました。
元々の分類自体、周囲が、人間がつけたもの。
その花がどこに属するかを決めるなんて、
花にとってはいい迷惑なのでしょう。

私たち花を愛する者は、
ぜひ、そのままの姿を愛したいものです。

ガーデニングスタッフです。

今日は疲れた顔してるので、あまり大きく載せないで~とのことでした(笑)

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